キッチンをIHに変える方法とは?工事内容や費用を解説
火を使わず、掃除もしやすいIHは、子育て世帯からシニア世代まで幅広く支持されており、特にガスコンロからの交換を検討される方も少なくありません。
本記事では、キッチンIHへの交換について、設置条件や必要な工事、費用の目安までをわかりやすく解説していきます。
キッチンIHへの交換について
ビルトインガスコンロからの交換は一般的
現在、多くのご家庭で普及しているビルトインタイプのガスコンロからIHクッキングヒーターへの交換は、専門業者によって比較的スムーズに行われる、非常に一般的なリフォーム工事の一つとなっています。
IHクッキングヒーターは、火を使わないため小さなお子様や高齢者がいるご家庭でも安心して使用でき、フラットなトッププレートは油汚れや吹きこぼれが付着してもサッと拭くだけで掃除が完了するため、キッチン周りの衛生を保ちやすいという大きなメリットがあります。
これらの利点から、ガスコンロからIHへの移行は、キッチンの快適性や安全性を向上させたいと考える多くの方々にとって、現実的で魅力的な選択肢となっています。
IH設置に必要な既存キッチンの条件
IHクッキングヒーターを新たに設置するためには、既存のキッチンにいくつか満たしておくべき条件が存在します。
最も基本的な条件として、IHクッキングヒーター本体が収まる適切なサイズの設置スペースが確保されていることが挙げられます。
一般的に、ビルトインガスコンロと同じ幅(60cmまたは75cmが主流)のIHクッキングヒーターが用意されており、既存のコンロが設置されていたキャビネット(調理台下の収納部分)が、IH本体の奥行きや高さに対応できるかを確認する必要があります。
また、IHはガスコンロと異なり、換気扇からの排出物が少ないため、既存の換気能力が十分かどうかも含めて、設置環境全体を考慮することが望ましいです。
IHの種類と設置スペースの確認
IHクッキングヒーターには、大きく分けて据え置き型とビルトイン型がありますが、ガスコンロからの交換となると、ほとんどの場合ビルトイン型が選択されます。
ビルトイン型の中でも、トッププレートの幅は60cmと75cmのサイズが一般的であり、お使いのキッチンキャビネットの開口部寸法に合ったものを選ぶ必要があります。
さらに、コンロ下のスペースがオーブン一体型になっているか、あるいは単なる収納スペースになっているかによって、設置できるIHクッキングヒーターの種類が限定される場合があります。
例えば、オーブン一体型の場合は、後継機種もオーブン機能付きのIHを選ぶか、オーブンを撤去して収納スペースに変更するかの検討が必要です。
正確な設置スペースの寸法を事前に測定し、どのような機種が適合するかを把握することが、スムーズな交換への第一歩となります。

IH導入で必要な電気工事とガス工事の内容
IHに必要な専用電気回路(200V)の設置工事
IHクッキングヒーターは、その高火力調理を実現するために、一般的な家庭用電化製品よりも多くの電力を消費します。
そのため、ほとんどのIHクッキングヒーターでは、家庭用の100V電源ではなく、200Vの専用電気回路が必要となります。
現在、ガスコンロを使用しているキッチンには、この200V専用回路が設置されていない場合がほとんどです。
したがって、IHへの交換に際しては、分電盤からIHクッキングヒーターの設置場所まで、新たに200Vの配線を引き直し、専用のブレーカーを設ける増設工事が必要となります。
この工事は電気工事士の国家資格を持つ専門家でなければ施工できず、安全基準に則った確実な工事が求められます。
ガス栓の閉栓と撤去作業
IHクッキングヒーターはガスを一切使用しないため、既存のガスコンロに接続されているガス栓は不要となります。
安全確保の観点から、使用しなくなったガス栓は、ガス漏れのリスクを避けるために、確実に閉栓し、必要に応じて配管ごと撤去する作業が必要となります。
この作業は、ガスに関する専門知識と技術が求められるため、ガス会社や専門の設備業者に依頼して実施するのが一般的です。
不用意な自己判断での作業は、重大な事故につながる危険性があるため、必ず専門家にご相談ください。
IH本体の設置と配線接続
既存のガスコンロを撤去した後、新たに購入したIHクッキングヒーターを、事前に確認しておいた設置スペースに正確に据え付けます。
IH本体の設置作業自体は、多くの場合、専門業者によって行われます。
本体が設置されたら、先述の200V専用電気回路からの配線をIH本体に接続します。
この配線作業も、電気工事士の資格を持つ担当者が、製品の仕様書に従って確実に行います。
機種によっては、スチーム機能付きIHなどの場合、給水・給湯配管の接続が必要になるケースもありますが、一般的なIHへの交換工事では、主に電気配線工事が中心となります。

IH交換にかかる費用と工事期間
IH本体の価格帯
IHクッキングヒーター本体の価格は、搭載されている機能やメーカー、デザインなどによって大きく異なり、幅広い価格帯が存在します。
例えば、基本的な火力調整機能やタイマー機能、簡単なグリル機能などを備えたスタンダードモデルであれば、およそ5万円から10万円程度が目安となります。
一方、左右IHで異なる火加減を同時に設定できるダブルゼロ機能、揚げ物温度自動調節、炊飯機能、さらに充実したグリル機能や、お手入れしやすいトッププレート素材(セラミックガラスなど)を採用したハイスペックモデルになると、15万円から20万円以上、高機能なモデルでは30万円を超えるものもあります。
ご自身の調理スタイルや求める利便性に合わせて、最適な機種を選ぶことが重要です。
電気工事・ガス工事費用の目安
IHクッキングヒーターの導入に不可欠な電気工事、特に200V専用回路の増設工事には、おおよそ2万円から5万円程度の費用がかかることが一般的です。
この費用は、既存の分電盤からIH設置場所までの距離、配線を通すための壁の開口工事の有無、使用する部材などによって変動します。
また、ガス栓の閉栓・撤去作業については、内容にもよりますが、数千円から1万円程度が目安となるでしょう。
これらの専門工事費用は、IH本体の価格とは別途発生する費用ですので、見積もりを依頼する際には、本体価格と工事費用の内訳をしっかりと確認することが推奨されます。
総額と工事完了までの所要時間
IHクッキングヒーターへの交換にかかる総額は、IH本体の価格と、電気工事、ガス工事の費用を合計したものとなります。
仮に、標準的なIH本体を10万円で購入し、電気工事に3万円、ガス工事に1万円がかかると仮定すると、総額で14万円程度が目安となります。
より高機能な本体を選択したり、配線工事が複雑になったりする場合は、総額は20万円を超えることも十分に考えられます。
工事期間については、通常、IH本体の設置、電気工事、ガス工事は、1日から1.5日程度で完了するのが一般的です。
ただし、建物の構造や、分電盤の状況によっては、追加の工事が必要となり、所要日数が延びる可能性もあります。
正確な総額と工期については、必ず事前に専門業者から見積もりを取り、詳細を確認することをおすすめします。
まとめ
ビルトインガスコンロからIHクッキングヒーターへの交換は、キッチンの安全性と快適性を高めるための有効なリフォームであり、多くのご家庭で実現可能です。
交換に際しては、IH本体が設置できるキッチンのスペースを確認するとともに、IH特有の200V専用電気回路の増設工事と、不要になるガス栓の閉栓・撤去作業が必須となります。
これらの工事には専門的な知識と技術が必要となるため、資格を持った電気工事業者やガス設備業者への依頼が不可欠です。
IH本体の価格は機能により幅広く、電気・ガス工事費用も考慮すると、総額で10万円台後半から20万円以上が目安となるでしょう。
工事自体は通常1日から2日程度で完了しますが、正確な費用や工期については、必ず専門業者に見積もりを依頼し、詳細を確認することが、後悔のないリフォームにつながります。
よくある質問
Q. ガスコンロからIHクッキングヒーターに交換できますか?
A.はい、多くの住宅でガスコンロからIHクッキングヒーターへの交換が可能です。
ただし、IHは電気を使うため、200Vの専用回路が必要になります。
分電盤の容量が足りない場合は、電気工事が追加で必要になることもあります。
キッチンのサイズやコンロ周辺の仕様によって工事内容は異なりますが、比較的短期間でリフォームできるのが特徴です。
Q. IHにするとどんなメリットがありますか?
A.IHの大きなメリットは、安全性と掃除のしやすさです。
火を使わないため、火災のリスクが低く、小さなお子様やご高齢の方がいるご家庭でも安心して使えます。
また、フラットな天板なので、吹きこぼれもサッと拭くだけでお手入れが完了します。
室内の温度上昇も抑えられるため、夏場の調理が快適になる点も魅力です。
Q. IHに変えるときの費用目安はどれくらいですか?
A.IHクッキングヒーター本体の価格は、機能によって10万円〜30万円程度が一般的です。
これに加えて、電気工事や設置工事費が数万円かかるケースがあります。
既存の配線状況によっては追加費用が発生することもあるため、事前の現地確認が重要です。
長期的にはガス代削減や掃除の手間軽減といったメリットも考慮すると、満足度の高いリフォームになります。






